「楽天ドローンアカデミー」に行って、国家資格をとってみた!(前編)
2024年7月25日
2024年7月25日
空撮やイベント飛行、配送などにおいて近年よく話題にのぼる「ドローン」。上空から見える景色の撮影、災害時の物資運搬や被害状況把握・捜索など、幅広く活用できるテクノロジーとして注目が高まっています。しかし、なんとなく存在は知っていても、詳しくはわからないとか、どうやって飛ばすの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
楽天では「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」というミッションのもと、以前の記事(Rakuten Todayに遷移します)でご紹介したように、ドローンを活用したビジネス開発に幅広く取り組んでいます。今回Rakuten.Todayチームのドローン操縦は完全初心者な特派員が楽天のドローン事業を支える要の一つである「楽天ドローンアカデミー」でコースを受講し、国家資格の取得に挑戦しました。まずこの前編では、その挑戦の模様をお届けする前に、ドローンの基礎知識や、楽天がどのようにドローン事業に取り組んでいるのかをご紹介したいと思います。
⼀般的に「ドローン」と言われるものは、法的には「無人航空機」として定義されています。無⼈航空機の活用は「空の産業⾰命」とも⾔われ、すでに空撮以外にも、建造物の点検や測量、農薬散布などに広く利⽤されています。また現在日本では、第三者上空での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行(注1))を実現するためにドローン操縦士の国家資格制度が創設され、ドローンを活用したソリューションの実現に向けて法律の整備が進められています。今後は物流や警備など、さらに多岐にわたる用途への利活用が見込まれ、まだまだ成長の可能性にあふれています。
ドローンの市場規模は年々拡大傾向にありますが、その中でも楽天は三つのドローン関連事業により「ドローンエコシステム」を構築しているところが強みです。ドローンを活用したサービスの実施だけでなく、今後必要性がさらに高まる操縦士の育成、事業者と操縦士をマッチングして仕事の機会を創出するプラットフォームの提供も行っています。
それぞれどういった事業なのか、簡単に説明します。
主に建物調査や物流において、ドローンを活用したソリューションを提供しています。
楽天では、2016年にドローンによる配送の実証実験をスタートしたことを皮切りに、利用者の利便性向上や、物流困難者への支援、建物やインフラの効率的な調査などを目指し、様々な実証実験やサービス提供を重ねてきました。また、楽天グループ内の各事業とのシナジーを発揮し、「楽天モバイル」の基地局点検や、「楽天損保」の建物屋根部の損害調査などでも活躍しています。
ドローンに関するスクール事業として「楽天ドローンアカデミー」を運営し、現在は東京校とみなかみ校の2カ所で開講しています。これまで楽天が培ってきたドローン飛行におけるノウハウなどをカリキュラムにも反映することで、質の高い教育を提供しています。
国土交通省が認定する登録講習機関となっており(注2)、本校で国家資格(「無人航空機操縦者技能証明」)準備コースを修了することで実技試験も免除されるため、国家資格の取得を目指しやすい環境が整っています。
国家資格取得を目的としたもの以外にも、ドローン操縦をしたことがない人でも一から学べて楽しめる「1Dayトライアルコース」から、外壁調査や点検・空撮といった特定の業務で活躍できるスキルを身につけられるビジネス専門コースまで、幅広いラインアップを提供しています。
また、マンツーマンで指導してくれるインストラクター全員が、飛行時間250時間を超える実務経験の豊富な現役操縦士であることも、「楽天ドローンアカデミー」の強みです。インストラクターが実践で得た様々なノウハウを用いて指導することにより、即戦力として活躍できる技術力や対応力を身につけることができます。
コースやインストラクターの充実度以外に、東京校のアクセスのしやすさや、みなかみ校の広大な練習設備、アフターフォローも充実しているため、今まで2,000名を超える卒業生を輩出しただけでなく、利用者の満足度は94.4%という高水準を誇っています(注3)。
ドローンに関わるすべての方々の入り口(ゲートウェイ)となることを目的に、「仕事支援機能」と「飛行支援機能」を搭載した「楽天ドローンゲートウェイ」というサービスも提供しています。
仕事支援機能は、企業や個人の業務依頼者が、空撮、建物の調査・点検など、ドローンに関連する求人募集を掲載し、希望に合致するドローン操縦士に仕事を依頼することができる機能です。日本全国で440名以上(2024年5月時点)のドローン操縦士が登録しており、業界最大級のマッチングプラットフォームとなっています。これにより、先の「楽天ドローンアカデミー」で資格を取得した操縦士の方々に、実際のお仕事の提供についてもサポートする流れを確立しています。
また、飛行支援機能では、飛行計画の作成時に必要となる飛行禁止空域やフライト予定地の地図や地形、航空写真といった様々な情報を含むフライトマップ、天気予報や雨雲レーダーなどの気象情報といった実際の飛行時に必要な情報をまとめて取得でき、ドローン操縦士の業務効率化にも貢献しています。
「ソリューション提供」「スクール」「プラットフォーム」…このように楽天が包括的にドローン事業を行い、ドローン産業の発展へ寄与するべく取り組んでいることがおわかりいただけたかと思います。
次回の記事では、Rakuten Today特派員が「楽天ドローンアカデミー」の「二等無人航空機操縦士 初学者コース」を実際に受講した様子をご紹介します。
「楽天ドローンアカデミー」に行って、国家資格をとってみた!(中編)